パルテノン多摩、小ホールで観て来ました。
今回の上映は
Aプログラム『ファウスト』
Bプログラム『シュヴァルツヴァルト氏とエドガル氏の最後のトリック』『自然の歴史』『対話の可能性』『ドン・ファン』
私はBプログラムからみてAプログラムも見ました。
思っていたほど、気持ち悪い映像もなくて、楽しむことができましたよ。
どの作品も、次に何が起こるのかが予測が出来ない不思議な世界です。
すごく頭を柔らかくして、何でも受け入れるよ〜みたいにして観ないと、????がいっぱいのなってしまうかもしれません。
ヤン・シュバンクマイエル監督は賢太郎さんが尊敬されてて、対談もされているとか・・・
対談の内容はどんなだったのか、とてもきになりますねぇ・・
造形作品集を見たときは、賢太郎さんと結びつかなかったのですが、映像を見ると、ナルホドなぁと思いましたよ。
作品の感想なんぞ・・・
中でも面白いなぁと感じたのは『対話の可能性』
3部作になっています。
「永遠の対話」食物・キッチン道具・文房具をモチーフにしたものが、ジャンケンのように戦い続けどんどん消化されて、終いに人間になるというもの。
「情熱的な対話」土で作られた恋人を表したもの。粘土の動きが逸品です。
「不毛な会話」粘土で作られた二人の男の口から、それぞれ、道具を出し合う作業で、だんだん、お互いがかみ合わない道具を出してお互いを破壊しあう。
それぞれ、本当に技術的にも、表現としても完成度が高くて、う〜んと唸ってしまいました。
「ファウスト」は実写と木の仮面を付けた人がマリオネットになったり、実際のマリオネットが出てきたり、粘土アニメがあったり、といろいろ混ざった表現をしています。なんだか、宗教的な背景もあり、ちょっとわかりづらかったのですが、途中の登場人物の不審な動きがいくつかあり、最後にあぁ〜ここでつながるのかぁ〜とわかります。
「世にも奇妙な物語」みたいな感じです。
木で出来た被り物の仮面は他の「シュヴァルテヴァルト氏〜」「ドン・ファン」でもつかわれていますが、非常にキモチワルイ顔です。
剣で刺したりすると血が出たりする表現など、抽象的なのに、生々しい部分もあり、そのバランスはとても微妙で楽しんで観れるギリギリのところを突いているのかもしれません。
粘土の作品は非常にリアルで、精密に作られています。
フラスコの中で誕生する粘土の赤ん坊の口の中に、呪文を書いた紙を埋め込むところなど、ナイフで口を切り開くのですが、ここも、粘土なのに「ウワッ!」って思ってしまう。
これも、モノなのに生き物と勘違いしてしまっているのですねぇ・・
あ、アニメーションって本来そういうものでしたね(笑)
それがわからなくなってしまうっていうのは、やはりヤン・シュヴァンクマイエルと言う人は凄いんだなと思いました。
9月10日〜11月6日まで、神奈川県立近代美術館葉山で、「シュヴァンクマイエル展」やってます。
4 件のコメント:
あ、多摩今日だった?と気づいたのが昨日の17:30。隣県からでは間に合わねぃよぅ…。という訳で、ハヤマに友人を誘い出かけることにしました。でも、展示はともかく、映画に初心者を連れ込むことは気がひけるんだよね…。『自然の歴史(組曲)』と『対話の可能性』、グロさ加減は初心者にとってセーフでしょうか?対話の可能性、興めるんだけどなぁ。
初心者の私が見た中で『自然の歴史(組曲)』と『対話の可能性』はグロくない部類だと思いますよ。
『自然の歴史』は貝、虫、魚、鳥、哺乳類から人間をモチーフにした画像が次々と出てきますが、なかなか美しい映像でした。
虫は写真を見るのも嫌と言う人でなければ、大丈夫ですよ。
私もハヤマには一度行ってみようと思っているのですが、さてどれを見たら良いものか・・・迷っています。
ハヤマでもアリスはやらないんですよねぇ・・・
おぉ、自然の歴史もよさそうですね!ありがとうございます。ハヤマは迷いますよね。アクセスに時間がかかるから、あれもこれもと言うわけにいかないし。早い時期に行く予定なので、観たらレポしまーす。
とりあえず、短編集なら間違いはないかな、と考えてます。
長編は、途中でにっちもさっちもいかなくなったら・・と考えるとちょっと勇気がいります。
が、観てみたい気も満々です。
裏番長のレポを読んでから、かんがえよ〜っと!
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