2005年9月4日日曜日

ローリー・アンダーソン『時間の記録』

初台のICCで行われている展覧会に行ってきました。
パフォーマンス・アートの第1人者、ローリー・アンダーソン日本初の回顧展 
詳細はコチラ
私は、このローリー・アンダーソンという人について全く知らなかったのですが、ネットで見たところ、どうやら明和電機と似ているようなので、行ってみる事にしました。
変った楽器を作って、演奏したり踊ったりする人です。
ほかに絵も描くし、造形作品を作ったり、映像をつくったりイロイロな表現をする人です。

イロイロな公共の場所で眠った時に見る夢はどんな影響を受けるか、なんて身体を張った事もしていて、女性なのに、スゴイ人だなぁと思いました。

楽器は、声のでるバイオリンとか身体のアチコチから音のでるドラムスーツとか、眼鏡の蔓の部分に集音機がついていて頭を叩いてパーカッションの代わりにしたりとか・・明和電機と、とっても似ています。

以下、印象に残った作品を幾つか紹介します


ハンドフォン・テーブル
何の変哲もない木製のテーブルと椅子なのですが、座ってみると、テーブルには微妙に2箇所の窪みがあります。そこに肘をついて考え事をするように両手で耳を塞ぐと音楽が聴こえて来ます。
これが、骨伝導ってもんですかね。
テーブルの下の音源から肘を伝って、頭蓋骨がスピーカーの役割をはたしているそうです。
つむじ風
真っ暗な部屋の天井に円形のスピーカーがあるのですが、丁度真下だけにスポットライトが当っていて、そこに立つと音が鮮明に聞こえるというものです。
聞こえているのは耳からのはずなのですが、頭の上から聞こえるその音は、直接頭の中に入ってくる感覚です。
音は作者の囁き声で、英語なので何を言っているのかわからないのですが、真っ暗な中で囁かれるとなんだか見えないものが見えてきそうで、怖くなってしまいました。
きっとわかる言葉だったら、催眠術にかかってしまうのではないか・・と思うくらいです。
ナンバーズ・ランナーズ
これは実物ではなく、写真での紹介だったのですが、インタラクティブな電話ブース。
リスナーが受話器を取り上げると質問され答えが録音され、その録音された答えは時間差で再生されるので、自分で電話のやり取りをする形になるらしいです。
コレを読んで、ラーメンズの「時間電話」じゃないか!!と思いました。
他にも沢山の作品があり、見ごたえ充分ですよ。
どのようなパフォーマンスをするのかも、映像で見れます。壁に沢山の文字が書かれていて、言葉も重要視する方なんだなぁと感じました。
面白いものが好きな方は、一見の価値アリですよ。

2 件のコメント:

aiwendil さんのコメント...

おお、行かれたのですね。
私のところにもICCからハガキが届いていて、行きたいなあと思っていたところだったんです。
ますます行ってみたくなりました(^^。
ところで、この会場のICCが閉鎖の危機にあるらしいのだそうです。
オーナーのNTT東日本が正式に発表しない方針なので、ICC内部でも存続運動がやりにくく、メディアアート関係者の間で困惑が広がっているようです。
実際のところどういうことになっているのか、気になるところ。
入場者実績を増やすためにも、やはり今回の展覧会にはぜひ行ってみたいと思います。

ざらえもん さんのコメント...

作品は、形の美しさを見せるものではなくて、モノと音との関係の面白さを発見させてくれます。
土日の11時と15時に映像上映があって、約2時間で結構長いです。
私は1時間位しか見てないのですが、ご本人によるコレまでの活動についての解説でしたよ。
音声が切れ切れなのが、残念です。
後半の映像、もしご覧になったらどんなだったか教えてください。
ICC閉鎖の危機とは!それは何としても回避していただきたいです。そういえば、私が行ったのは日曜日の午後でしたが、空いてましたねぇ。
こないだのgggとは大違いです。
佐藤雅彦研究室展、ココでやればいいのにぃ〜