2006年3月4日土曜日

文化庁メディア芸術祭のシンポジウム

2日、仕事が終ってから恵比寿の写真美術館に行ってきました。
目的は『ディバイスアートシンポジウム―テクノガジェットはアートになるか?―』
18:00〜20:00の予定でしたが、私は30分程遅れて入場しました。
「凄く混んでて立見になりますがよろしいですか?」と係りの人に言われ、「入ってみて無理そうならスグに出てきます。」と入ってみました。
中はナルホド満席で立見も沢山いたのですが、壁にもたれて聴く事ができました。
シンポジウムの進行役の草原真知子(早稲田大学教授)岩田洋夫(筑波大学教授)が舞台下手に、舞台中央の大きなスクリーンをはさんで上手にはクワクボリョウタ(ディバイスアーティスト)土佐信道(明和電機)八谷和彦(メディアアーティスト)森脇裕之(アーティスト)の順に並びそれぞれノートPCを前に置いています。

私が入った時はクワクボリョウタ氏がご自分の作品を説明していました。
土佐氏八谷氏森脇氏の順にご自分の作品を紹介しながら、アートやテクノロジーやガジェットなどにまつわる考えなどを発表、最後に草原氏の進行でまとめの討論でした。
それぞれの発表に時間がとられ、メインの討論の時間が無くなり、特にまとまった話ではなかったのですが、なかなか面白いトークが聞けました。



今回のテーマ「テクノガジェットはアートになるか?」ですが、そもそも私なんぞにはディバイスアート?って何?ガジェットって何?レベルの人なので、わかるかなぁ?って思っていたのですが、要するにアーティストがこしらえた大衆向けの商品はアートかどうか?ってことですよね。
もうこんな話をしていると、そもそもアートって何?になってしまうわけですけど・・
もともと、結論のでるテーマではないので、それぞれのアーティストがどう考えているのかを知ることができれば良くて、クワクボ氏、土佐氏、八谷氏はご自分の作品から商品を出していらっしゃいますから、その商品を出すって事についてどう思っているのか?はちょっと興味があったのです。
印象的だった言葉を抜粋してみると
土佐氏の作るものは道具である。
人が使わないと意味のないものを作っているとの事。
道=art、具=device
茶道、華道、書道、など日本人は道具をつかってアートすることが得意な民族である。
折鶴は昔の公家か何かが紙を折っていたら鶴の形が出来た。「おぉ!鶴でおじゃる」と人に見せたらそれを見せられた人も「おお、鶴でおじゃる!!」と共感する。そして「おじゃる!おじゃる!」は今の時代まで続いて、鶴の折り方のセオリーは普遍のものとなるのでこういうものを目指していきたい。
そして、八谷氏の明和電機の活動を祭りに例えた説明もわかりやすかったです。
御神体=アート作品
神輿=パフォーマンスやライブ
縁日=グッズ
八谷氏はガジェットはアートにはならないという意見でしたが、最初から商品として制作するものにはアートの意識はないようです。
しかし、ご自分のアート作品を商品にした時にメンテナンスの事を気にかけていらっしゃしました。
自分の手を離れてしまった後の自分の子供が大事にしてもらえるか、健康で健やかに活きているかと気にかけてしまう親心はよ〜くわかります。
森脇氏は今回初めて知ったアーティストだったのですが、小林幸子さんのNHKの紅白歌合戦の衣装の電飾を担当されている方なのですねえぇ・・
基板とLEDを使った作品を作っていらっしゃってこの方の作品も一度見てみたいなぁと思いました。
松下電器とのコラボで光る掃除機の実演がありまして、ユニークで面白かったです。
最後に八谷氏と会場でジャンケンをして勝者3名に
「OPEN SKY」のペーパークラフトのプレゼントがあったのですが、ナントわたくし勝ち残ってしまいまして
いただくことが出来ました。
切り取って組み立てるとこんな感じのものが出来るらしいです。
風の谷のナウシカのメーヴェです。
あれ、乗ってみたいですよネェ・・・
八谷氏、異国の青い服を着て近々飛ぶそうですよ。
今回はトークのみで展示作品を見る時間がなかったので5日までには是非もう一度行くぞ!!

2 件のコメント:

トミー さんのコメント...

うわぁ!メーヴェだぁ!
すごいすごい!!
ナウシカでは人間に対してそれほどの大きさではありませんが(←アニメですからね)、実際人が乗るとなるとあれくらいの翼が必要なんですね。
ちょっと乗ってみたい・・・
けど怖そう、よく考えたら(笑

ざらえもん さんのコメント...

「メーヴェに男が乗っちゃいかんだろぅ」と女性を乗せるつもりでいたようですよ。
でも実際に作ってみたらあまりに危険なので、こりゃ女性は無理だと、自分の作品で人が死ぬのもいやなので自分で乗ることにしたそうです。
八谷氏は小柄な方なので、サマになると思います。
どんなふうに飛ぶんでしょうねぇ
やはり風を読まないとうまくとべないのかな?