2009年7月21日火曜日

久しぶりの美術館

和裁やら洋裁やら作りたいものが色々あって、体調もいまひとつ良くないので、休日は外出を控えて家にこもってることが多かったのですが、昨日は久しぶりに六本木まで出かけました。
21_21DESIGN SIGHTの山中俊治ディレクション 「骨」展
今回も面白いものが沢山あって楽しんできました。
骨がテーマですから、動物の骨の標本から入り、道具や機会の骨組み、さらに発展してモノの成り立ちなどをテーマにした作品になります。
作品解説もテーブルに置かれた紙を操作することにより浮かび上がる映像で解説を読むという、とてもハイテク技術なので、まずそこでビックリします。
一番気になっていた明和電機の「WAHHA GO GO」ですが、セーモンズさんの笑いバージョンです。こちらは電気は使っていないらしく、前に抱えた円盤を回すことによって頭の部分が持ち上がりふいごに空気がたまり、元に戻るときに不気味な笑い声が起こります。
本当に変な笑い声なので、思わず笑ってしまいます。

緒方壽人 + 五十嵐健夫の「another shadow」という作品も思わず笑える作品です。
壁のスクリーンに映った自分の影が、自分から離れてダンスをするというもの。
そのダンスが腰を振ったり、肩を揺らしたりとじぶんではこんなところじゃ絶対にやらない動きをするので可笑しくなります。

エルネスト・ネトの作品もあります。
「Mientras estamos aquí(私たちがここにいる間)」
骨型に切った柱にやわらかい布を張って、上からびよ〜んと袋がぶら下がっています。中に入れる作品ですが、触れることができないのでちょっと残念です。
隅に椅子のような形のものがあるのですがそれも座ってはいけないみたいなので、きっとここに座って見上げたら体内にいるような気分になるんだろうなぁ・・と創造するだけになってしまいました。

玉屋庄兵衛 + 山中俊治「骨からくり『弓曵き小早舟』」は弓を取って構えて射るという動作を繰り返すからくり人形です。
実際に弓を引くところは見れなかったのですが、ビデオ映像で見ることができました。
毎週土日の14:00-/16:00-(所要時間10分程度)で実演があるので、この時間に合わせて行かれると良いと思います。
すごいなと思ったのは顔の動きです、人形はのっぺらぼうなのですが、ねらいを定める細かい動きが表情まで想像させてしまうのです。
木と紐だけでこんな動きを創り出すなんて、本当にすごいなぁと思います。

さて、次に新国立美術館で開催中の「野村仁 変化する相―時・場・身体」
を見てきました。
新聞で「アナレンマ」の写真を見て、何じゃこれは!?と思って見に行ったのです。
月の軌跡だったのね。展覧会のタイトルどおり、野村仁という人は時間によって変化するモノに異常に興味を持っているらしく、その変化を記録していくということに並々ならぬ情熱を注ぎ制作活動をしてきた人なんだなぁということがわかります。
10年間取り続けた写真を百科事典のような本にしているのを見ると、なんて執念深い人だろうと驚きます。
星の軌跡や、空を飛ぶ鳥の軌跡で音楽を作ったりもしていますが、意外とキレイなメロディになるのにも驚きました。

野村仁という人が写真に時間によって変化するものを捕らえているのに比べ、杉本博という人は時間や場所が変わっても変化しないものを捕らえた作品を残していて、面白いなぁと思いました。






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